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第5回 「価値を与え続けること」 堀 陽太
皆さん、こんにちは。
この度、部員ブログを担当させていただくことになりました、中央大学サッカー部4年の堀陽太です。

タイトルにもあるように、私は「価値」について、自分なりの考えを書いていきたいと思います。


私は1人のサッカー選手として、ピッチ内で価値を与え続けることにこだわって生きてきました。大学生活では、よりその部分を意識して行動してきたと思います。

「プロサッカー選手かお前は。」
と思う方もいると思いますが、
そこまでより多くの人に対して価値を与え続けていこうとしていることではなく、あくまで自分が所属している組織にいる人たちであったり自分のことを知ってくれている人たちに対して価値を与え続けられる人間になろうと常に考えて行動してきました。

試合に出てチームの勝利に貢献することで、チームにいる人たちにとって貢献する。見ている人の心を掴むようなプレーをし続けることによって、それを見ている人に勇気や希望を与える。
そういったことができる選手が、価値のあるサッカー選手で、そういう人間であり続けたいと思いながら、サッカーに取り組んでいました。

そういったことを考えてサッカーに取り組んでいる私にとって、今までの大学生活は挫折でしかありませんでした。
1〜3年生の間で公式戦に出場したことはなく、部の中での序列も1番下、自分よりサッカーができる人しかいない環境。
自分が価値を与え続けることはおろか、自分がこの部にいる存在意義すら見失うほどでした。

それでも、ピッチ内で少しでも価値を与え続けられるようにもがき続けてきました。

そんなことを考えている一方で、ピッチ外でも価値を与え続けていかなければならない、ということも考えていました。
ピッチ内で価値を与え続けることが難しい分、ピッチ外でチームや周りの人たちに価値を与え続けようとしていた部分はもちろんあります。
ですが、私がピッチ外でも価値を与え続けていかなければならないと強く感じた理由としては、中央大学サッカー部という個性あふれる魅力的なチームに、少しでも貢献していきたいと考えていたこと、そして、サッカー選手としてではなく1人の人間としてこれから先の人生を自分らしく生き続けていくためには欠かせないことだと考えていたことが大きかったです。

ざっくりとはしてますが、こんな感じのことを思いながら、今まで3年間過ごしてきました。

そして、今3年間を振り返ってみると、
「サッカー選手としての価値にこだわりすぎたな」
と思ってます。

というのも、表面上は、「ピッチの中でどれだけ貢献できるのかも大事だけど、ピッチ外でもチームに貢献し続けなければならない」みたいな体を繕っていたのですが、
心の中では、「ピッチ内で価値を示せていない自分が何を言ってるんだ」と葛藤している自分がいました。
そして、ピッチ内での価値も残せていない人間がそんなことを言っている場合ではないと強く感じ続けてしまい、ピッチ外での価値を与え続ける行動が中途半端になっていたと、今はそう思っています。

言ってしまえば、サッカーという自分にとって憧れの世界で価値を残すこと、そこだけにしか目を当てられていなかったということです。

それでいて、サッカー選手としての与えられる価値も1人の人間として与えられる価値も生み出せていないに等しい。
ものすごく中途半端なことしかできていなかったと感じています。

だからこそ、私が伝えたいことは、サッカー選手として与えられる価値だけに拘らないでほしいということです。

もちろん、ピッチ内で価値を与え続けること、結果にこだわり続けることは、1人のサッカー選手として当たり前のことだと思います。
ただ、そこだけに焦点を当て続けるのではなく、一旦ピッチ内の世界から離れて、他の世界で価値を与えていくことを並行して考えて行動していってほしいです。

ピッチ内とピッチ外の両方で価値を与え続けることができる人は、自分が今所属しているチームで価値を与え続けられることができると思いますし、この先どのような状況に身を置いても価値を与え続けられる人であり続けていると、私は思います。

現在、コロナウイルスの影響で、サッカーだけでなく様々なスポーツの選手たちがプレーできていない状況が続いています。
スポーツ選手にとってプレー以外で価値を与えることは難しく、スポーツ選手それ自体に価値を見出しにくくなっています。

サッカーできないこのような状況だからこそ、一度真剣に自分を見つ直して、自分という1人の人間がピッチ外で与えられる価値には何があるのかを考えてみる良い機会だと思います。

そして、これを読んでくださっているサッカー選手や他のスポーツをやっている選手たちには特に、自分がプレーしているスポーツが出来なくなった瞬間に価値が急激に下がるような人にはなってほしくないです。
1つのスポーツに真剣に取り組んでいる人たちには、自分の考えをしっかり持って組織や周りの人のために行動できる素晴らしい人が多いと思います。だからこそ、その素晴らしい人間性・力を無駄にしてほしくないです。
自分が本気でこだわっている1つの世界にとどまらず、様々な場所で力を発揮して価値を与え続けていってほしいです。

私のような視野の狭い、中途半端な人間にならないでほしいと本気で思っています。

長々と書いてきて、「何言ってるんだこいつ」と思う方もいると思いますが、少しでも多くの人に何かを感じてもらえれば幸いです。

最後になりますが、
私自身大学4年生になり、あっという間に最高学年となってしまいました。
この大学生活最後の1年で、1〜3年生の間に失敗してきた分をどこまで取り戻せるかわかりませんが、ピッチ内とピッチ外での価値、両方を全力で追い求めて行きたいと思います。
そして、これから先の人生、様々な環境で価値を与え続けられる人間になれるように、進み続けたいと思います。

長く拙い文章になってしまいましたが、最後まで読んでくださって本当にありがとうございました。

  
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