青山学院大学サッカー部オフィシャルサイト

🔹引退ブログ🔹『テイクアンドテイク』/村上舜哉
平素より大変お世話になっております。地球社会共生学部4年の村上舜哉です。
期待と不安を胸に入部した3年7か月前がつい最近のように感じます。遂に17年弱のサッカー人生を締めくくる引退ブログを書く季節がやってきました。同期の熱い文章に期待し、負けないように想いを綴ります。

10月4日午後11時半。私は独りでハートランドの大瓶を片手に1個上の先輩たちの引退ブログをスクロールしていた。イエローカードの累積で引退試合に出場できなくなり、同期より一足早く引退を迎えてしまったからである。美味しくないビールを流し込みながら、遠藤風士(2022年卒業生)のブログの内容にハッとさせられた。中身を端的に要約すればこうだ。

自分自身が発する言葉に気を付けるべき。なぜなら言葉には「言霊」があり、発した言葉通りの結果が現れるからというものだ。

昨年このブログを読んだにも関わらず、私は試合前、「累積で最終戦出場停止とかありそう」とか「最終戦累積で出られなかったら面白くね?」と話していた。そうしたら本当に東京朝鮮戦でカードを貰い、最終戦出場停止に。結果、全く面白くなく、イエローカードを貰って15分は頭が真っ白でプレーに全く集中できなかった。本当に言霊は存在したのです。

この経験から何が言いたいかというと引退ブログは目から鱗が落ちる有益なこと、熱い想い、深い経験談が詰まっているぞと。後輩たちしっかりと読んで内容を心に刻めよと。

これで後輩たちの注目は引けたでしょうか。長くなりましたが本編にいきましょう。本編も長くまとまりのない文章になりますがお付き合いください。



「あれ俺青学サッカー部になにか貢献してきたっけ?」
引退が近づくに連れ、このようなことを考えることが格段に増えた。
トップチームで試合に出場して、チームの勝利に貢献する。この目標を胸に私は青学サッカー部に入部した。プレーでチームに貢献してやるんだという野望で満ち溢れていた。

いいスタートが切れたと思った2020年。積み上げてきたものが通用する実感と足りないものが明確になる収穫で確かに充実した1年を過ごすことができた。伸び悩んだ2021年。度重なる怪我で思い描いた理想とは乖離した1年を過ごした。同期がチームの勝利に貢献し始める中、何も残せない自分が本当に情けなかった。今年こそはと意気込んだ2022年。サテライトAで試合に出続け、自分の実力が通用する自信がついた一方で、チームの勝利に貢献することはほとんどできない1年を過ごした。迎えた2023年。上を目指すギラギラ感、熱量はサッカーに対してなかったかもしれない。カテゴリーも降格し、最高学年として最後までやり切ろう。そんな想いで始まった1年だった。

軽く4年間を振り返ったが、やはりここで残るのが青学サッカー部になにか貢献したかなという疑問である。隆斗、瑛琉、颯太、大空、響、真暉みたいにトップチームの勝利に貢献したことはない。幹部として部の方向性を定めたわけでもない。明田みたいにピッチ外で部を支えた訳でもない。分析を通して貢献したこともない。大智のように主務としてチームを安定させてきたこともない。直哉みたいにスポンサー獲得に尽力してチームに貢献した訳でもない。本当に部になにも貢献してこなかった。何も残せなかった。

思えば、与えてもらってばかりだった。レベルの高い環境、充実した4年間、最高の同期、尊敬できる先輩方、可愛い後輩、忘れられない思い出、数多くのものを青学サッカー部に与えてもらった。この素晴らしい環境で不自由なくサッカーができる状況は両親が与えてくれた。なのに、サッカー部にも、両親にも何も返すことができてない。ギブ&テイクじゃなく、テイク&テイク。

毎日淡々と過ごしてきた3年生までは深く考えたこともなかったが、4年になり、引退が近づくにつれ、強くこのことを感じるようになった。

そんな俺が少し、ほんの少しチームに貢献できたかもと思う瞬間を強いて考えてみた。引っ張り出してきた答えが、一緒にプレーする選手にアドバイスをして、そいつのプレーの質が向上した時だ。もちろん選手本人が努力した成果だし、俺のアドバイスなんて一切関係ないかもしれない。自己満足かもしれない。でも、後輩の成長を目の当たりにするのがラスト1年のやりがいだったのは紛れもない事実である。


サッカー人生や大学4年間を深く話し出すと卒論がかけるので、ここではラスト1年にフォーカスして振り返りたい。

同期の多くが今季サテライトAにカテゴリー分けされるなか、サテライトBに振り分けられた当初、本当にきつかった。就活休み、怪我等で同期がおらず、4年生俺1人、あとは入部したての1年生みたいな日もあった。雰囲気、紅白戦の内容ともに地獄な日も少なくなかった。昨年度一緒にプレーしていた大半の選手がトップチームに昇格している中、自分は降格して何やっているんだろうと何度も思った。就活の進みも悪いのも相まって、朝早く起きて緑ヶ丘にいくのが憂鬱で仕方なかった。サッカー部辞めようかなって本気で考えた。でも、順当に明田がサテライトBに落ちてきて(笑)、怪我人から大智、直哉が戻ってきて、颯が不貞腐れから戻ってきて(笑)、和紗、龍成が就活休みから戻ってきて、毎日の練習が楽しくなった。同期の存在って本当に偉大だなと実感した。ありがとう。サッカー面でも、最初はボールを動かせず、主体的なサッカーができずイライラしたこともあった。なんでそんなにパスズレるん?ビルドアップ下手過ぎない?周り見えてなさすぎん?とか思ったこともあった。でも、個人、チームが成長し、主導権を握ったサッカーができるようになり毎試合ごとの成長に手ごたえを感じた。リーグ上位の相手とも互角以上の試合ができるようになった。失点数だけは最後まで改善しなかったけど。

傍から見れば、1番下のカテゴリーで何満足してんだって思われるかもしれない。トップチームでは何もしてないんでしょって。でも、本当に充実した1年間だった。シーズン当初は憂鬱だったサッカーを心の底から楽しめるようになった。毎日緑ヶ丘に行く足取りが軽くなった。
そんな充実した1年間の中でも、自分が感じたことを伝え、それを後輩が改善していき、評価されるようになった瞬間は何にも代えがたい喜びだった。一緒に組んだボランチの選手が、動きのアドバイスをした前線の選手が、結果を残して評価を高めていくのが本当に嬉しかった。一番下のカテゴリーにもいい選手はたくさんいると証明できた。そんな気にさせてくれた。



青学サッカー部に在籍した4年間で私はチームに対して何も残すことはできなかったかもしれない。サッカープレイヤーとしての価値は全くなかったかもしれない。でも、この先、一緒にプレーした後輩がより成長していき、チームの勝利に貢献する選手になれば、少しは部に貢献できたと胸を張れるかもしれない。いや、そうしてもらわなければ困る。だから一緒にプレーした後輩は特に後悔を残さないように頑張ってほしい。そしてどっかで俺のおかげも少しあるって言ってくれ(笑)。遠くからではあるけど応援しています。

私自身は、青学サッカー部に与えてもらったものを胸に、社会人ではよりギラギラと上を目指していきます。中途半端だったサッカー人生から学んだことを活かし、かっこいい社会人になります。お互い頑張りましょう。
最後になるけど同期、両親に感謝の言葉を書きます。

同期へ
本当に最高の同期でした。今後これ以上の存在は現れないと思うほどに。神田トレのU字ラン心折れずにスライディングでギリ入れたのは同期の力。本当にいつも力をくれてありがとう。グランドや部倉、部室、淵野辺までの自転車等、何気ない時間がなくなるのは寂しいね。卒業後の進路はバラバラだけど、関係性は永久に。これ以上の感謝や愛は照れくさいので直接伝えます。いつでも飲みに行きましょう。

両親へ
期待に応えることができなくて本当に申し訳ない。プロサッカー選手になるという夢を小さい頃から本気で応援してくれていたのは伝わっていたのに、いつも中途半端だったなと思う。集大成の最後の試合を見せることすらできなかった。ずっと応援してくれた2人にピッチで最高のプレーを届けたかった。本当に親不孝者で申し訳ない。
いつも小言を言ってくる父。ぶっちゃけまあだるい。最近は扱い方上手くなりつつあるけど。
俺のサッカー上達、生活の充実、幸せを1番に考えて、多くのものを犠牲にして応援してきてくれたこと本当にありがとう。俺のために多大なお金、時間、労力をかけてくれたこと、大人になりつつある今だからこそ、あなたの偉大さを強く実感しています。
朝食や弁当を作るために誰よりも早起きをして準備してくれた母。文句や愚痴ばかり言う俺だからうんざりすることもあっただろうし、喧嘩することも多かった。でも、いつも話を聞いてくれて、味方でいてくれてありがとう。

二人とも幼稚園から大学まで、俺のサッカー人生を支え、見守ってくれて本当にありがとう。
社会人として、少しずつ親孝行をして、恩返ししていきます。

最後の最後に

よく大学サッカーから何を学びましたか?と聞かれる。もちろん多くのものがあるが、最適解が見つかった気がするので記しておく。

「自分は凡人で、秀でた人間ではないということ」

等身大の自分は、理想とは乖離した平凡な人間だと大学サッカーを通じてやっと理解できた。常に自分はこんなもんじゃないと想い続けた17年。自分の平凡さを認めるのが怖かった17年。でも17年のサッカー人生の最後に上記のことに気づけて良かった。平凡な人間だからこそ、今後の社会人人生はより一層ギラギラして努力を重ねていきます。


長くなりましたが、17年のサッカー人生に一片の悔いなし!これまでサッカーを通じて出会えた全ての人に感謝の気持ちを込めて引退ブログとします。本当にありがとうございました。

  
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