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​『教訓』/山本祐太郎
『教訓』/山本祐太郎

面白くて優しいオムライスが大好きな天才ポリバレントプレーヤー山本悠太くんからバトンを受け取りました、2年の山本祐太郎です。私は登山を愛しています。神奈川の低山にたまに登るくらいですが、その愛は大きいです。雄大な自然と圧倒的な絶景、また、それらに触れたときの心は落ち着くけど一方で胸騒ぎがするような不思議な感覚、キツい登りを乗り越えて頂上に辿り着いたときの達成感、私が登山を愛する理由はこんなところです。同期や先輩は登山に対して否定的な人が多いです。そういう人たちに私の思う登山の魅力について語っても何も響きません。
8月8日、同期の三井匠くん(タク)と登山をしました。神奈川県にある標高1491mの塔ノ岳という山の表尾根ルートをピストン(登山口と山頂を往復)で登りました。今までで1番キツい山行でしたが、より一層登山愛が深まりました。新たな登山の魅力に気づいたからです。それについて山行を振り返りながら述べようと思います。山への愛が強すぎたせいか、大長編ブログとなってしまいました。暇なときに読んでいただけたら嬉しいです。
登山口から1時間ほど厳しい斜面を登り続けると見晴らしのいい場所に辿り着いた。その日は多少の雲はあるもののよく晴れていて、そこからは、まさにこれから登ろうとしている山の頂上がよく見えた。それはものすごく遠く、高いところにあった。頂上に辿り着いてそれから下山するイメージが全く持てず、絶望したと言っていい。ただ、絶対に山頂からの景色を見たかったし、登頂したら気持ちいいことは間違いなかった。そんなわくわくが少しだけあった。90%は絶望していたが、残りの10%のわくわくを信じ登り始めた。そこからの山行は過酷だった。ある程度、高さのある谷をなぞるように下っては登り、さらに何度か下っては登ってを繰り返した。行きに下るのは精神的に良くない。その分また登らなければならないし帰りにも登らないといけないからだ。ただでさえ登りで疲れているのに…。下山への憂鬱が押し寄せた。精神的にも肉体的にも疲労困憊だった私は、何度も登頂を諦めそうになった。そんな私の後ろで、タクは涼しい顔で登り続け、時折り弱音を吐く私を励ましはしないものの、淡々と諭し、登頂を後押ししてくれた。また、登っていると突然目を見張るような絶景、思わず手に汗握るような迫力とスリル満点の崖などに遭遇する。それらを見るたび胸を躍らせ、その喜びを噛み締めた。仲間の存在と山が見せてくれるご褒美を頼りに、計約3時間、距離にして約6キロ、累積標高(単純な標高差ではなく登った高さの合計)は1343m(登山口の標高は約800mで山頂は1491mだからアップダウンの激しさが分かる)登り続けてなんとか山頂に辿り着いた。そして、そこに待ち受けていたのは一面の…ガス。あたりは一面真っ白。がーん。それでも、とんでもなくキツい登りを乗り越えたという達成感と疲れた身体にしみわたるカップラーメンは何ものにも代えがたいすばらしいものだった。ただ、時間が経つにつれ達成感は薄れていき、それとは裏腹に心に暗雲が立ち込めているのを感じた。これから下山だが、体感では行きにたくさん下ったから帰りにもたくさん登らなければならないと思い込んでいた。なんなら行きの登りによる疲労を考慮すれば下山の方がキツいくらいに思っていた。このときも行きと同様、絶望はあったが、ワクワクもあった。あの見晴らしのいい場所に戻り、山頂を眺めて気持ちよくなりたかった。重い腰をあげて下山を始めた。ピストン登山だったこともあり、下山は面白かった。「このときはきつかったよな」とか「俺らよくこの道登ったな」とか、色んなことを振り返りながら自分たちの軌跡を辿った。帰りの登りは、私の想像より遥かに少なかった。せっかくの山頂で憂鬱な気分になっていた自分があほらしかった。そして、あの場所に戻り山頂を眺めた。気持ちよかった。そうしてタクと色んな話をしているうちに下山は終わった。
山は、さまざまな人生の教訓を教えてくれました。登頂することを夢を叶えることに例えましょう。夢までの果てしない道のりに絶望したとしても、絶望の影に隠れちょっとワクワクしている自分を見逃さず、そのワクワクに焦点を当てること、夢に辿り着く過程は辛く厳しいもので、仲間の助けが必要不可欠だということ、また、その辛く厳しい過程には楽しさや喜びなど人生の醍醐味もあるということ、絶望する理由はもしかしたら空虚な想像で現実とは異なっているのかもしれないということ、そんなことを山に教えられました。これらの教訓をどこから得たのかは自分なりに分かりやすく書いたつもりなので省きます。今回は塔ノ岳中学校の表尾根先生でしたが、塔ノ岳中学校にはバカ尾根先生もいます。富士山大学や鳥海山高校など全国には他にもたくさんの学校があり各学校に数人の先生がいます。自分的にはけっこう気に入ってるのですが分かりづらい例えだと思います。学校を山に例えその学校の先生をその山の頂上までのルートに例えています。非常にどうでもいいですが、標高によって小中高大と分けています。結局この例えを使って私が言いたかったのは、登る山とそのルートによって得られる教訓は異なり、そしてこの世にはたくさんの山があるから得られる教訓もいっぱいであろうという持論です。そう考えると、もっと色々な山に登りたいとつくづく思います。
どうにも伝え方が難しく、ポエムっぽくなったり意味の分からない例えを使ったりしてしまいましたが、「人生の教訓を得られること」これが今回の山行で私が気づいた登山のもう一つの魅力です。
もちろんですが、山行の様子を伝えた文章に虚偽は一切ありません。魅力を伝えるために誇張した表現をしたり、自分の主張の説得力を強めるために身体の状態や心情の移り変わりなどを調整してるなんてことはありえません。山行のありのままを記しました。一緒に登ったタクさんなら分かってくれますよね。もっと良い伝え方や表現があったのかなと疑念が絶えませんが、特に同期の誰かが山に登ってみようと思うきっかけになれたら幸いです。そんなに山が好きなら山岳部に行けって?それ以上にサッカーが好きです。
だらだらと長く拙い文章に最後までお付き合いいただきありがとうございました。次回は完璧超人の横山颯野くんです。顔よし身長よしスタイルよしサッカーの実力よしユーモアよしダンスよし爽やかさよしソックスのカラフルさよしの彼はどんなブログを書いてくれるのか、注目です。
2025/09/04 12:57
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