#12『限界』 石田怜也(3年)
【名前】石田怜也
【出身】湘南ベルマーレU-18
【ポジション】FW
【伊藤大輔からみた印象】
石田怜也は、帰国子女で英語がペラペラです。そんな怜也は、授業の合間に一人でボールを蹴りに行くほどストイックです。試合終盤のきつい場面でも前線でボールを納めてくれて一人で打開できるパワーを持っている選手です。打点の高いヘディングや両足から繰り出されるシュートはパワーと精度を兼ね備えているので得点に多く絡みます。
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『限界』
今回ブログを書かせていただきます。新3年の石田怜也です。
普段あまり自分の想いを表に出すことはないですが、今回はこの2年間で感じたことを素直に書いてみようと思います。
気づけば大学生活も残り半分。入学時に描いていた理想とは程遠く、この2年間トップチームに絡むことはなかった。
物心がつく前から兄の影響で始めたサッカー、人生のほとんどを捧げてきたこの競技で、これほどまでに結果が出ないのは初めてだった。継続的に取り組むのが得意な自分にとって、「努力すれば必ず結果がついてくる」と信じて疑わなかった。しかし、それは違うのかもしれない。
「自分の努力にも限界があるのかもしれない」
大学に入り、そう思ったことは何度もある。
この2年間、毎朝4時半に起床し、自転車で駅に向かった。
誰もいないがら空きの電車に乗り、再び自転車に乗った。
グラウンドに到着すると、空はまだ薄暗く、一歩踏み出すたびに芝生についた霧でスパイクが濡れる。冬は足の感覚がほとんどない。
練習が終わる頃には、太陽が完全に顔を出し、ようやく今日が始まる。
疲労の残る体で授業に向かい授業後は、ジムに向かい筋トレに行く。
そして気づけば夕日が沈んでいて、今日が終わっている。
寝る前に、
「今日もダメだった」
「もっとできた」
そうやって自分を責め続けてしまう。同世代の活躍や自分が想像していた未来とのギャップが焦りや不安をどんどん膨らませる。
この生活をして何を得ることが出来たのだろうか?
プロを目指す理由とか色々考えた。家族のためとか、応援してくれる人のためにとか。
たまにそれの何が楽しいの?と聞かれることもあった。
決して楽ではない生活をしてまで目指す理由は何だろう
「ゴール」
幼いころ、点を取って仲間と喜び合う瞬間が大好きだった。自分のゴールで誰かを喜ばせるのが楽しかった。テレビで見た大勢の観客が喜ぶ姿に自分も「あの人みたいにゴール決めて喜ばせたい」と憧れた。
しかし年代が上がるにつれてゴールを決めるのが難しくなり、前線でのプレスや前線での時間を作るプレーが求められ、いつの間にか自分が大好きだったゴールを忘れていた。
「プロの舞台でゴールを決める。」
趣味とか好きなことがサッカー以外ない自分が心の底から好きだと言えるもの。
自分が心から、今まで追いかけ続けたものだったのかもしれない。
だったら、やるべきことはひとつ。
「追い続ける。ゴールを決める。」
それだけ。だから、
誰かと比べる時間があるなら、自分を高める時間にする。
不安を抱えて止まるくらいなら、もがきながらでも進み続ける。
このままいっても、絶対にプロにはなれない。この2年間でそれは痛いほどわかった。
自分は特別な選手でもなんでもなかった。
もっと結果(ゴール)にこだわって、貪欲にいかないと埋もれる。
変わらなければいけない。
思い返せば小学生時代に所属していたサッカーチームのコーチによく言われていた言葉があります。
「限界を自分で決めるな」
これは今の自分に投げかけるとしたらぴったりの言葉だと思う。大学生になり夢と現実の距離が鮮明になってきた今、ブレーキを掛けようとしている。
「今日はこれくらいしか走れない」
「ここから打っても今の自分じゃ入らない」
そんな考えが、どこかにあった。でも、それはただの憶測であり自分自身と本当に向き合えてない証拠なのかもしれない。本当にそこが自分の限界なのか。
「追い込まれた状況で足が止まりそうになったとき」
最後の最後で「もう無理だ」と思った瞬間。
本当にその壁を乗り越えようとしたのか。
まだできる。まだやってみないとわからない。そうやって自分を信じて、もう一度取り組んでいきたいと思う。
そして大学卒業後、プロになれなかったらサッカーを辞めます。
だからこそ、残りの大学生活ですべてを捧げる。
どんなに苦しくても、逃げずにサッカーと向き合う。
そして、ここまで支えてくれた家族、仲間、指導者の方々。
どんなときも励まし続けてくださった皆さんのおかげで今の自分がいます。
ありがとうございます。本当に感謝しています。
皆さんに胸を張っていい報告ができるように最後までやり切りたいと思います。
これからも応援お願いします。
まとまりのない文章でしたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
2025/05/13 14:49