青森山田高校サッカー部 公式サイト

青森山田高校サッカー部
監督 黒 田  剛
『優秀』の考え方と必要性
 スポーツ選手において『優秀な選手』とはどんな人物のことをいうのであろうか。一般的には人よりもスポーツや競技の技術的なスキルが高く、誠実で努力家で、どんな時も頑張れる選手を『優秀な選手』と考えている人は少なくないだろう。もちろんそれは不正解ではない。しかし『優秀な選手』と呼ばれる人物から逆算して考えてみると、一概にそう言えないことが分かる。なぜなら『優秀』という言葉には、技術や行動のまえに、その人の「性格」や「感性」が大きくかかわってくるからである。では、高い技術スキルを持ちながら、「夢」や「目標」を達成できなかった選手には、いったい何が不足していたのだろう。長年サッカー選手を指導してきた私が思う『優れた選手』の「性格」とは、「自分自身のウィークポイント(弱点)としっかり向き合い、効率よく効果的な努力ができる性格」ではないかと思う。更にはそれを克服するための「自己犠牲を惜しまない性格」これが優秀なスポーツ選手に必要な条件である『優れた性格』だと私は思うのだが……。持って生まれた素質や環境に恵まれた選手はいくらでもいる。体格や身体能力、語学、勤勉さ、親の経験値を利用できる環境など、あまり努力することもなく、親から授かった能力や環境だけで勝負をしてきた選手は数え切れないだろう。もちろんある程度の努力もするし、頑張る姿勢もある。しかし、これだけでは選手として必ず限界が来てしまう。周囲の人よりもそれなりに登り詰めることはよくあるが、『一流』に近づくにはまだまだ遠い。そこで重要になってくる能力が「感性」である。これが欠落していたのでは、人の上に立って指示したり、一流選手として自己を確立することは難しいだろう。
 では、「感性」はどのように磨かれるのだろうか。「感性が鋭い」「豊かな感性」などとよく使われるが、人生を懸けて挑戦した経験や多くの人々との出会いを通じての刺激(視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚など)から何かを感じ、学び、考察し、率先して実行・実践できる能力、それが私の考える「感性」である。狭く限られた平凡な日々の生活からは、開発的な「感性」は培われないだろう。「感性」とは自らが犠牲をはらって必死に追い求めなければ「得られない能力」なのだ。『井の中の蛙、大海を知らず』に対義する『世の渡り鳥、全知全能の神』という比較は、存外面白い表現かもしれない。
 日本の新時代は「競争の時代」であり、まさしく「感性」を持ち合わせた『優秀』な人材がリードしていかなければならない時代である。「便利」と「ルール」が最優先される時代、競争を好まない大人が多くなった。「楽」で「楽しい」ものが多く開発され、格段の判断を必要ともしない「ルール」が生活の基盤となってきた今、スマホやゲーム、コンピューターでは決してコントロールできない「感性」や「判断力」を磨きあげることが益々重要になって来た。組織ではなかなか見ることのできない『真の優秀人』が、今後の日本に増えることを願いたい。
2016/06/28 07:34
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